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「小規模建築物基礎設計指針」が今年春に20年ぶりに大幅に改定され出版されました。
指針は小規模建築物(いわゆる2〓3階建ての木造住宅)を設計ターゲットとして、現地事前調査・地盤調査にはじまり、さまざまな基礎の設計、地盤補強に関する指針・設計計算例がまとめられています。
特筆すべきは「施工・品質管理」と「基礎の障害と修復」、「環境への配慮」、「造成宅地地盤の安全性」などが詳しく解説されていることしょう。
施工・品質管理では細かく管理手順や管理のポイントを解説し、基礎の障害と修復では不同沈下してしまった地盤の解説例やその修復の方法・工法を詳しく解説しています。環境への配慮では工事をするにあたって、敷地周辺地盤に与える影響に対する配慮を解説しています。
ここ数年だけでも大きな地震が頻発して、そのたびに木造住宅の被害が報告され、特に地盤や基礎の被害は家そのものの安全性に決定的な影響を与えています。基礎から上の木造構造部分の基準強化、工法に関する研究・技術的な指針の見直しは頻繁に行なわれ、今ではどの工法でも一定の耐震基準を有するようになってきました。
しかし、地盤や基礎に関する部分についてはなかなか基準や設計指針が改定されず、木造専門の一部のハウスメーカーなどでは地盤調査は別の専門会社にまかせきりで、基礎の設計も確固とした判断基準もなしに単に告示に従って、一律に設計・施工されている例も多く見受けられます。
この日本建築学会から出された「小規模建築物基礎設計指針」は、しっかりとした法的な規制力をもっている訳ではありませんが、今後の小規模建築物の基礎設計・施工上の大きな指針となります。
ハウスメーカーや建売住宅を購入しようと考えている方は、販売会社や設計事務所に対してその地盤の調査結果を詳しく聞き、地盤の補強方法や基礎の設計基準について細かく確認するのが大切です。それに対してキチンと答えられないような会社では、ちょっと怪しいと言わざるを得ませんね。
ハウスメーカーや建売住宅の営業マンでは専門的な知識も少なく、また頻繁に改正・強化される法規や指針の中身のことにも詳しい訳ではありません。専門的な知識を持ったアドバイザー(第三者監理)を頼んで、ひとつひとつチェック・納得して間違いのないマイホーム建設を実現させましょう。
第三者監理ドットコム =
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