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やどりき沢ではツノハシバミの垂れ下がった雄花が風に揺れていました。
ツノハシバミはヤシャブシやハンノキ、サワシバ、クマシデ、シラカバなどと同様にカバノキ科に属する落葉樹です。
沢沿いの陽当たりの良い湿った地(斜面)でよく見られます。
この時期には、カバノキ科の特徴でもある垂れ下がった雄花が風に揺れているので、林内でも良く目立ちます。
果実も特徴的で、同じ仲間のセイヨウハシバミの実はヘーゼルナッツとしてよく知られています。
もちろん、日本に自生するこのツノハシバミの実も食べられるようなのですが、残念ながら僕はまだ食べたことはありません。
機会があれば実を取って、ぜひ食べてみたいと思っています。
この写真でも垂れ下がった雄花に混じって、雌花もいくつか写っているのですが、あまりに小さくてよく見分けがつきません。
写真左上の方にちいさな紅い刷毛のようなものが写っているのですが、それが開きかけの雌花なんですが、いくらなんでもちょっと解りづらいですよね。
春先にまず雄花が咲き花粉を風に乗せて飛ばし、ついで(4〜5日遅れて)雌花が開花し、花が終ると葉の新葉が芽吹いてきます。
雌雄同株の樹木なので、雄花と雌花の開花時期をわざとズラすことで、自家受粉しないよう木自身がリスク管理をしているのだそうです。
より強い?より多様な?子孫を残そうという自然界の摂理なんですね。
雄花自体それほど美しくもなく、雌花だって目立つものでもない小さな小さな花なんですが、そういう自然のドラマを感じて眺めてみると、実に感動的です。
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