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ゲンノショウコ、ドクダミと共に、日本の三大民間薬として知られているセンブリ。
リンドウ科センブリ属の二年草です。
二年草(二年生植物)とは、1回の生活環(発芽し、葉を伸ばし、花を咲かせて種子を付け次につなげる、という成長のサイクル)を完了するのに、2年掛かる植物のことを言います。
1年目には、発芽した芽・葉がロゼット状の根生葉となって越冬し、2年目の8月から9月に花を咲かせます。
写真にもアリが花に取り付いているのが見えますが、花冠(花弁の集まり)の基部に蜜線があり、それでアリを呼び寄せて受粉を行ないます。
センブリは「千回煮出しても(振出しても)まだ苦い!」ということから名付けられたと言います。
開花時の全草を摘み取り乾燥させ、煎じるか粉末にしてお茶として飲むと、胃腸虚弱、下痢、腹痛に効果があるようです。
ただし、生薬(ハーブ)の中で、一番苦いと言われていますので、お茶にしても猛烈に苦いのでしょうね。
病気になっても、飲みたいような飲みたくないような…
昨日の野沢温泉からの帰り道、三国峠の山中で、センブリの群生を見つけました。
陽当たりが良くて、少し湿り気のある開けた林の中で、地面から立上がるような感じで、あちらこちらにたくさんの花を咲かせていました。
センブリは丹沢や箱根などの山でもたまに見かけることがありますが、生薬やセンブリ茶といった民間薬としてだけでなく、山野草としても人気なのでしょうね。
花が咲いている姿を見ると、次ぎに行った時にはすっかり無くなっていることがあります。
すべてが盗掘されているとは思いたくありませんが、blogなどでも正確な場所を書くのがためらわれる植物でもあります。
群馬県ではまだ絶滅危惧種などのレッドリストには入っていないようですので、この清楚な花を咲かせるセンブリの群生がいつまでも見られることを願います。
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