映画:エベレスト3Dを観に行った … Cinema・WanderVogel
2015-11-11


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建築の検査予定がポコッと空いたので、11/6から公開されている「エベレスト3D」をTOHOシネマズに観に行ってきた。

現実のエベレスト登山に関してはここ数年、イヤな話、悲しい話ばかりが聴こえてきます。
エベレストベースキャンプを襲った巨大雪崩(何人もの優秀なシェルパたちが犠牲になり、その1年間は喪に服するということでエベレスト登山は1隊も入らなかった)、ベースキャンプでの登山家とベテランシェルパとの乱闘、過酷な仕事で危険と背中合わせにならざるを得ないシャルパたちのボイコット騒ぎ(屈強で優秀なシェルパたちがいなければエベレスト登山は成り立たない)、ベースキャンプや各キャンプ(C1〜C4)周辺に積み重なるおびただしいゴミの山、搬送出来ずに氷付けになったままの何十体もの登山者の遺体(それはそのまま、数十年に渡るエベレスト登山の悲劇を脇を歩く登山者に見せつけていることになる)、そして今年春に起きた大地震。。。


「エベレスト3D」も、そうしたエベレスト登頂を舞台とした商業登山を描いた映画です。(実は、まったく予備知識を入れずに観たので、観るまでそういうストーリーだとは知らなかったのですが・・・)

過酷な自然と向き合い、登山者の安全を計りながら冷静にリードするリーダーガイド=ボブ・ホールの姿を映画はけっこう淡々と描いている。
1996年の実話を元に描かれた映画は、結局は実話通りに悲劇で終る。

商業登山であるが故に(というわけでもないのかもしれんが)最後に「情」に流されシビアな決断を下せなかったリーダーの判断を当事者でもない人には、責めることは出来ないだろう。

限られた選択肢しか無いエベレスト頂上へのアプローチでは、精鋭のプロ登山家でもツアー登山者でも同じルート、同じタイミングでアタックを仕掛ける。
ある時のほんの小さな歯車の乱れが、少しずつ引き返せない領域へと滑り落ちていく、、そんな怖さがエベレスト登頂には付きまとう。


それにしても、なんと美しい山だろうエベレストは。
どうやって撮影したのだろう、と不思議になるほどリアルな描写と、厳しくても美しいネパールの山々を観せてくれて、大満足の2時間でした。

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